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個品割賦の加盟店調査

個品割賦は法改正のきっかけになった取引ですから、当然のように厳しい規制がかけられました。法律を見ていただければわかるのですが、関連の条文の分量はクレジットカードに比べるとはるかに多くなっています。規制の対象になったのは、加盟店管理です。これまでも再三にわたり通達で行政指導されてきましたが、それらが条文化され、さらに厳しい内容が求められています。店頭販売の個品割賦はそれほど問題にされているわけではなく、特商法に関係する取引の場合に厳しい諷査を課されています。調査の内容は特商法の4類型によってそれぞれ異なりますが、いずれもきちんとした実態を持ってビジネスをしているかどうかがポイントになります。

特商法のもう一つの取引類型である通信販売は適用になりません。そして個品割賦を行うクレジット会社は、調査に関する記録を作成し保存しなければならないとされました。また、この調査にあたっては、加盟店も調査に協力するよう努力規定が設けられました。この規定は二〇〇八年の改正で初めて設けられたものです。ただし、この調査はあくまでも与信側が主体となって行うものであって、加盟店はそれに協力すればいいというものです。調査の結果、特商法および消費者契約法に違反することが判明した場合は契約することが禁止されています。

企業が銀行に融資を申し込むと、当然のことながら決算書の提出を求められたり、事業計画書の提出を求められたりします。銀行によって基準は異なるものと思いますが、融資を受ける側は求められれば、当然それらを準備して提出します。個品割賦の場合も同じだと思います。わざわざ条文化したというのは、これまではそういった慣行がなかったことの裏返しのように思えます。努力規定とはいっても、ないよりはましです。法改正のきっかけになった住宅リフォームの販売は、いわゆる次々販売といわれているものです。

一度買ってくれた客のところへ、同一あるいは名目上は別の業者が次々に訪れて販売するというものです。これ以外の商品でもいろいろ起きました。エステティックを一〇年分、カツラを一〇枚、英会話教室を一〇年分、絵画を部屋いっぱいになるほど、など挙げればきりがありません。なぜこのようなことが起きるのかというと、絶対的に悪いのは契約者側ですが、こういった契約をしてしまう人は、住宅リフォームで被害に遭った認知症の姉妹のように、判断力に欠けていることが多いものです。